Top Introduction Story Character BackGround DownLoad Titles Spec



第3話 怪物領域

 研究施設に囚われている天才を、救出する依頼を持ちかけられる。
 だが灰色死体を待ち受けていたのは、過去の亡霊だった。


イメージ1

 研究施設に到着して早々に開始される凶行。
 既に幻視でそれを知りつつも、しかし死体の少女に対抗する手段はない。

 未知の空白と既知の隙間に潜むモノが、次第に研究施設を呑み込んでゆく。
 押しつけるべき咎の所在はどこにもない。
 ただ行き場のない焦燥だけが堆積し、事態を加速させる。


イメージ2 イメージ3 イメージ4

 倫理観など微塵も持たない研究者。
 観測も捕捉もされずに施設内を蹂躙する侵入者。

 情報は錯綜し、推理は迷走し、空白と隙間が圧倒的な質量を以て既知を圧壊する。
 条理にありながら異界となった研究施設の中で、死者たちは動き出す。

 亡霊は、己を守るためだけに。
 灰色死体は、己の行動原理に従って。


イメージ5 イメージ6 イメージ7

 錯綜する情報。
 蔓延する未知の空白。
 肥大する既知の隙間。

 確かなものなどどこにもなく、観測できない領域で怪物が踊る。
 立ち向かうその最中、死者たちは互いを通して己の有り様を知る。
 己の中が、途方もなく虚ろな空間であることを思い知る。



イメージ8 イメージ9 イメージ10

 信じるに値するモノなどなにひとつとして無く、世界は極限の過程で構築される。
 それは、常に怪物が首に手を掛けているようなもの。
 己を脅かすモノなど存在して欲しくないと願いながら、それでも人はその居場所を探す。
 見つけられなければ呑み込まれると言いたげに。
 しかし抗う者達を嘲笑うかの如く、怪物を捉えることは出来ない。

 大気に、刃に、人に、心に、未来に、言葉に、追憶に。
 ――世界の全てに潜伏する怪物に、灰色死体と亡霊は追い詰められていく。


イメージ11
第3話DLページへ
Return



index